そのT
そのU
そのV
そのW
そのX
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まずはカウルやガードを外して点検。シリンダーの間に赤黒いしみがある。2009.02の冬期整備に2次空気吸いを耐熱シリコンガスケットで補修したキャブレターインシュレーターの隙間からガソリンが滲んだ痕だろう。 ガソリンタンクを外すとリアシリンダーのところのフレームが汚れている。リアシリンダーのエキゾーストパイプの繋ぎ目から排気漏れしている。 そのほかは今のところ目立った補修個所は見つからなかったので、後は分解しながら確認していく。 そのT(取り外し) ●取り外したGIVIのエンジンガードとラジエターグリルは、綺麗にして錆止めの再塗装。 ●エアクリーナーケースを外す。ブローバイボックスの補修箇所は綺麗なままで問題なし。 ●次にキャブレターとインシュレータ―を一緒に外すのだが、2009.02に応急処置としてインシュレータの隙間に塗り込んだ耐熱シリコンがくっついていてなかなか剥がれない。マイナスドライバーでこじって無理やり外す。 そのU(キャブレター) ●インシュレータ―はかなり硬化しており、要交換。経年とエンジン熱による硬化だろう。インシュレータ―に顔を近づけてよ〜く観察すると、エンジンに接する側はインシュレータ―の周辺部がところどころ欠けているし、ヒビも入っている。まあ、2次空気を吸った段階で限界。 ●キャブの分解の前に、洗い油(灯油)で外側の汚れを落す。 ●キャブのビストンが汚れていたので、スムーズにスライドするよう綺麗にする。ダイヤフラムは丈夫でまだいけそう。ニードルも綺麗。 ●チャンバーを外す。メインジェットは詰まりなく綺麗。 ●スロージェットは少しゴミが付いていたがカーボンはなし。 ●パイロットスクリューはちょっとカーボンが付いている程度。 ●バルブニードルはちょっと段が付きかけ。まだ使えそうだが交換しておいた方が無難か? まあ、12年経過しているゴム部品だから、GSと違いキャブ外しが面倒なXRVということで交換。あと10年乗れれば本望でしょう... ●ファンネルも外して一応綺麗にする。 ●エアーカットバルブも外してみるがダイアフラムはプラスチックケースの中で分解できないようなので、汚れを落として付け戻す。 ●アクセルワイヤ、クラッチワイヤにCRCを給脂。いつも感じるがワイヤのメンテは意外に面倒くさい。 MJ:#115、SJ:#40、PS:パイロットスクリュ戻し回転数:2・3/8(標準) そのV(エキゾーストパイプ) ●エキゾーストパイプを外す。キャップナットが外しにくいし、ジョイントが歪んでいるのでボルトのネジ山に引っ掛かって取れない。バールとハンマーの力技で外す。フロント側は異常なし。 ●リアはエキパイガスケットの上側が潰れておらず、そこから排気が漏れて煤けている。ジョイントが歪んでいるので、キャップナットでの締め付けが不十分だったのだろう。しかし、XRのようにカラーがないのでジョイントがエキパイから取り外せない。このままでも充分に締めつけられるのだろうか、それともエキパイに付けたままで歪みを直すか。 ●そのTの写真でもわかるように、目いっぱいキャップナットを締めつけてもジョイントが歪んでいるのでエキパイは適正な位置に収まっていない。とすれば、直せるものなら歪みを直すべきだろう。この部分は購入直後の2007年の初期整備のときから気になっていた部分で、製造組立てのときから締め付けが不充分だったのだろう。バイスにジョイントをあてがって、ガストーチでジョイントを思いっきり炙り、ハンマーで叩いてジョイントの歪みを直した。熱いうちに霧吹きで水を吹きかける。ジョイントはいつもエンジンの排気熱で焼きなまされている部分だから、柔らかくなっているのだろう。 ●リア側エキパイの口がなんとなく歪んでいるように見えたので、念のためノギスで測ってみると、案の定0.5mmほど歪んでいる。取付けがスムーズにいくよう砥石で面取りをして歪みを少し取っておく。 ●外すときの力技で損傷している取付けボルトのネジ山を修正。ダイスは指で回す。よく見ると下側のボルトが曲がっている。歪んだジョイントのせいか?エキパイがきちんと取り付けられるか心配だ。 ●マイクロリューターでエキパイの中にあるイボイボを取る。性能的には何も変わらないだろうが、気分の問題。 そのW(タペットクリアランス) ●タペットクリアランスが調整しやすいようにプラグを外す。左から Ftop、Fside、Rtop、Rside。フロントの方が色が黒く、リアは赤い。 ●タペットクリアランス FT-EN:0.21 INL:0.15 INR:0.16 RT-EN:0.18 INL:0.14 INR:0.15 一応、EN=0.20、IN=0.15に調整 そのX(エンジン始動、燃料ポンプチェック) ●エンジンを掛けてみる。セルを3回廻しても始動しない。あれっ? と少し焦ったがチョークを引いていないことに気付いた。やはり今の時期はチョークが必要でしょう。チョークを引いたら一発始動。しかも、アイドリングがしっかり安定している。 ●給排気を整備したせいか、たいして暖気をしていないのに落ち着いて、いい感じだ。同調を取る必要性を感じさせない。こういう時が整備していて喜びを感じる瞬間だ。 ●燃料ポンプを外してポイントチェック。ポイントが前回のチェック時より平らに擦り減っている。写真下側のポイントが減っている。しかし、まだもちそうだったのでエアブローして付け戻す。予備の燃料ポンプの出番はもう少し先のようだ。 |
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●クッションアームのボルトが外れないので、インパクトレンチを使う。 ●リアホイールのベアリングをチェック。異常なし。 ●ピボットカラーはシール部分に擦り跡があるが、ベアリングの当たる部分は傷がない。耐水ペーパーで擦って磨く。グリスアップして取り付ける。 ●伸側アジャスターはピストンロッドの下側に付いていて40段(標準戻し段数:12)。 ●圧側アジャスターはリザーバータンクにあり20段(標準戻し段数:15)。 ●プリロードアジャスターはマフラーステーに取り付けて3段。 ●キャッスルLLC40%を2L作ってラジエターに入れたが、リザーバータンク満杯に入れても1.3L しか入らない。 |
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●まずは、構想を練る。パーツ図を使って設計図を描く。@、Aが最初の案。Aがすっきりしたデザインで本命。次に、材料となる適当なパイプを探すが、ガレージには無かったので100円均一で「折りたたみパイプ椅子」なるものを購入。これをバラして曲げてみる。しかし、さすがは100均、鉄が脆い。もう少し良い材料を探そうかと迷ったが面倒くさい。となると曲げ加工がヤバイので、Aは無理。そこで微妙な曲げ加工をしないで済むようウインカーステーで留める案がB。が、しか〜し、測ってみるとここのボルトが太い。10mmの鉄パイプを潰して11mmの穴をあけることになる。ダートを走ったらすぐに壊れそうだし、パイプがかなり手前に来るので邪魔。最終案がC。アナログメーターを押さえているボルトでステーを共締めする。これだと微妙な曲げ加工が無いし、ウインドスクリーンに近いところで留められる。金具でウインドースクリーンのステーに留めれば振動対策となる。取り付け角度も良さそうだ。このパイプ椅子の材料では、これが最善の案だろうと判断し、加工に入る。 |
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●8/15 Darrに独語でなく英語で見積り依頼のメールを送りつける。左ジャンボ41L、右ビック36L、ボックス取り付け用アダプター×左・右、ロック×4個。 ●8/24 Lauche & Maasから見積りが届いたので、発注。357ユーロ ●9/4 Lauche & Maasから発送通知。 ●9/6 Lauche & Maasから国際郵便のナンバー通知。 ●9/14 ミュンヘンから段ボール箱到着。見積り依頼から約1カ月。消費税3800円 通関手数料200円 ●10/5 ボックス取り付けアダプターは Hepco & Becker のホルダー用ということだが、100GSの純正パニアホルダーにはぴったりフィットした。しかし、ATのTouratechツラーテックの長方形のパニアラックには案の定修正が必要。メールにも大きなハンマーが必要と書いてあったっけ。アダプターの四隅に切れ目を入れてハンマーで長方形に修正し、切れ目を溶接し直してグラインダーで均す。ついでに、フレームのパイプの太さに合わせて前方の爪もハンマーでたたいて広げる。 ●11/6 さらに、アダプターの純正ファスナー(パッチン錠)がヤワヤワなので、その道の達人たちを参考に、タキゲンのデジタルカタログから鍵付きで丈夫そうな C-1539-2-AL ステンレス・スプリングキャッチ(1個3400円)を2個購入。一度取り付けた純正のファスナーを取り外してタキゲンに交換。 ●12/13 ボックス内側の底、側面、蓋にクッションフロアー材を両面テープで貼る。最後は、砂漠の狐フェネックをデザインしたDarrステッカーチューンで仕上げ。 わぁーお。すっげ―、世界ツーリングに行けそうだ! |
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■スチームクリーニング 12/26 年末大掃除の風呂場タイルと一緒に、ATもスチームクリーナーで下周りを洗車。特にブレーキキャリパは念入りに。 ■キャブレタ、エアクリーナー清掃 12/30 キャブクリーナーでキャブを綺麗にし、エアクリーナーの汚れを8千kmぶりに落としリフレッシュ。 ■フロントフォークスプリング、フォークオイル、ブッシュガイド、シールセット交換 12/31-1/1 フロントのサスペンションスプリングをHYPERPROのプログレッシブスプリング\18,900に交換。セパレートタイプの純正スプリングに比べ硬くて突っ張った感じがするというハイパープロは、2年前に購入したものだ。オイルはSAE15が付属。2008年に52.000kmでオイル交換したから、3万km走ったことになる。オイルは真っ黒。特に左側は赤かったオイルが青黒くなっていたが、この原因は不明。ブッシュガイドは右側がより多く擦り減っている。ブッシュガイド、ブッシュスライダー、オイルシール、ダストシールも交換。 ■クラッチケーブル、メーターケーブル交換、スロットル給脂 1/2 クラッチケーブルは49,025kmで切れたので交換。3万3千km使用だが予備ケーブルが欲しいので早めの交換。メーターケーブルも潤滑油スプレーで綺麗にし、インナーケーブルは交換。スロットルとケーブルにも給脂。 ■ドレーンパイプ、フューエルポンプ交換 1/3 二重構造の燃料パイプは耐久性が高くひび割れないが、シンプル構造のドレーンパイプは差し込み部分がひび割れしてくる。燃料タンクのドレンパイプは、まだ使えそうなので上下を入れ替えて再使用。キャブレタからのドレーンパイプは硬化していたので汎用品のガレージ在庫で交換。 フューエルポンプも68,909kmで交換したばかり。まだ1万3千kmの新品だが、これも部品が出るうちに予備が欲しいので交換。パーツナンバーが変わって対策品になったということだが、消耗品と思っていたほうが無難かも。 ■フロントホイールベアリング、ダストシール交換 1/4 フロント右側のダストシールを外したらスピードメータギアのリテーナが何故か歪んでいるので、交換。ベアリングはハブを充分温めてからコンクリートアンカーで打ち抜いた。今回は、Cタイプアンカーφ16×150を使ったが、リアはもう少し長いほうが使い易いだろう。使い捨てではない。マイナスドライバーを割れ目に打ち込んで、ピンを抜いてハンマーで膨らみを修正すれば何度でも。ベアリングはNTN製を近所のDIY店で取り寄せ。送料不要な分、通販よりも安かった。 ●ベアリング RD07 Front Left,Righit:6203-LLU ■スパークプラグ 1/12 車検が切れてからもたまにエンジンを掛けているせいか、プラグが真っ黒。何万km使ったか分からないNGKのDPR8EA-9から、DENSOイリジウムプラグIX24Bに車検時に交換予定。 ■ブレーキマスター、パッド、シール、フルード交換 1/13 リアブレーキパッドは、そろそろ限界なので交換。フロントブレーキパッドは45,000kmで交換しているから3万7千kmしか使っていないが、この際シンタードパッドに交換。ピストンはコンパウンドで磨いて再使用だが、ピストンシール、ハンガーピンは前後とも交換。キャリパー内には随分汚れが溜まっていた。ハンドブレーキピストンのダストブーツは錆と汚れでボロボロ。スカスカ感のあったハンドブレーキのマスターシールとカップも新品と比べると擦り減っている。 フットブレーキのマスターピストンは違和感がないので、そのままにしとこうかとも思ったが、バラしてみたらシールが結構ヤバかったのでフットペダルのダストシールと一緒に追加発注して交換。 ■カプラ清掃、Fバイスタータ交換、タペットクリアランス調整 1/18 普段手の届かないエアクリーナ下にあるカプラを綺麗にする。風が通るせいか、埃でかなり汚れている。他のところのカプラもみなコンタクトスプレーをシュッ。 この際だからタペットのクリアランスを調整。2010.10.24に68,909kmで調整してから1万3千km。タペット調整用のホールカバーを開けようとしてフロント側のバイスタータに手が触ったら、プラスチックのネジ部が壊れて、ぽろっと取れてしまった。フロント側バイスタータケーブルは180度Uターンしており、かなり無理がかかっているプラスチック部品の強度が無さ過ぎ。フロント側バイスターター交換。締め付けは素手で。リア側のバイスタータは綺麗だったのでケーブル給脂のみ。 ●バルブクリアランス FT - EM:0.20 INL:0.14 INR:0.14 RT - EM:0.18 INL:0.17 INR:0.16 STD- EM:0.20 INL:0.15 に調整 ■リアホイールベアリング、ダストシール、ドリブンスプロケット交換 1/25 ベアリング交換のポイントは、ホイールハブ、ベアリング、ソケットをファンヒーターで充分に温めること。 今まで取り付けられていたのは、スプロケットのベアリングだけ何故かNSKで、他はNTNが取り付けられていた。いろいろ混じってるね、ホンダさん。www ●ベアリング RD07 Rear Sprocket:6204-LLU Rear Left :6303-LLU Rear Righit :6203-LLU リアのドリブンスプロケットは国内仕様の43T(41200-MY1-970)を購入したが、後から考え直して現在と同じ輸出仕様の45T(41200-MY1-930)を再購入して取り付けた。ドリブンスプロケ余ってます。(笑) ■オーリンズ・リアショックのオーバーホール依頼 1/25 カロッツェリア「ウノパーウノ」にOHLINSリアショックのオーバーホールを頼んだ。ATのリアショックに目立った傷みは見られない。100GSのリアショックも一緒に送ったが、2週間以上かかるらしい。 2/2 「ウノパーウノ」から電話。見積は、AT\24,300、BM\29,700、合計 \54,000。 しかもシャフトの傷等により保証対象外の条件でオーバーホール開始。 2/3 「ウノパーウノ」から連絡。仕上がり請求額は、合計 \51,786。 2/6 「ウノパーウノ」から荷物。HO6452オーバーホール代 \23,544。 ■クッションアーム、コネクティングロッドのダストシール交換 1/30 クッションアームとコネクティングロッドは、汚かったがダストシール交換だけでいけそう。2007.06 38,952kmでメンテしてるので、8年、4万3千kmぶり。 ■スイングアームピボットのダストシール交換 1/31 ここは初めてのメンテ。ダストシールはボロボロだが、ベアリングとカラーは綺麗。組み付け時、カラーを入れ忘れてやり直し、とほほっ...www ■ドライブスプロケット、チェン、スライダー交換 2/11 ドライブスプロケットはリアに比べかなりの減りよう。フィキシングプレートも擦り減っていたのでフランジボルトと一緒に交換。ATの弱点であるカウンターシャフトのスプラインは、残り3/4といったところ。耐久性向上の"お呪い"に、スプラインに歯ブラシでBMの高耐圧ペーストを塗ってスプロケ取り付け。あと何万キロもつかな〜。カウンターシャフト交換はエンジン全バラになるからやりたくない...orz チェーン(RK STD525XW 124L→122Lにカット)、チェンスライダー、ロアスライダーも交換。ベアリング、スプロケットも含め17年、8万2千kmでの交換。 ■センタースタンド清掃 2/15 足回りメンテの最後は、これ。逆車には標準装備されてないセンタースタンドは、重いけれど車輌整備には便利。グリスアップして取り付けたら、えらい勢いで跳ね上がるようになった。 ■キャブレタ燃調、エンジン同調 2/22 吸気系メンテの最後は、これ。キャブと燃料ポンプを外して整備しているので、エンジンがなかなか掛からない。5回目のセルでやっと掛かりホッとする。リアシリンダーのタペット音が大きい感じがしたのでクリアランスを確認。異常なし。ガソリンタンクがかぶさっていないので、何時もより音が大きく感じられたのかもしれない... PS(パイロットスクリュー):[Std:2・3/8]→(2012.12.02)3・3/8そのまま JN(ジェットニードル):3φワッシャー1枚追加0.5mmUP→1枚撤去[Std:1枚] アイドリング時吸気負圧:F25cm/Hg、R20cm/Hg → F23cm/Hg、R23cm/Hg やれやれ、やっとメンテナンス完了。最後のエンジン同調作業では調整ネジがキャブの間の奥まったところにあり、おまけに調整ネジにスプリングでテンションが掛かっているせいで、調整作業はかなり至難の業。終了後に立ち上がったら目眩でクラクラしたが、一酸化炭素中毒だろうか?www メンテ終了後、家族で夕飯を食べに行った帰りに、本屋によって随分久しぶりにバイク雑誌を購入。NXRとパリダカの特集だったので、つい買ってしまった。 あれから30年か、早いな... |
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●エンジンガードとエキパイを外すのが面倒。ラバーキャップがなかなか外れなかった以外は楽勝。 ●O-リングは傷みなしだったので再利用。ブラシもまだまだいけそう。セグメントも8万km走行の割にはそれほど汚れていない。流石に日本製スタータは磁石が取れたりはしない。(笑) ●セグメントの溝を歯ブラシで掃除し汚れを綺麗にする。 ●シャフトにグリスを少しだけ付けて元に戻す。エンジンに組み付けてテストすると、勢い良く廻った。 |